インナーイヤー型イヤホンとして最近話題になっているFiiO FF3を買ってみました。
BlackとSilverの2色が用意されていますが、第一印象の強さと綺麗さ重視でSilverを選びました。
執筆時点での国内正規店販売品価格は約17,000円です。約$110の製品ですが、最近の円安の影響も加わって国内価格は結構なお値段になっています。
私としては総合的に満足出来る製品でしたので、レビュー記事を掲載する事にしました。
レビュー内にも書いていますが、耳穴の小さい方には特におすすめです。
製品情報
製品情報、スペックは以下のページです。
https://www.fiio.jp/products/ff3/
https://fiio.com/ff3_comparisons
一部、抜粋。
- ドライバー:ダイナミック型 14.2mm PU+Beryllium-plated diaphragm
- インピーダンス:45Ω
- 音圧感度:105 db
- 再生周波数帯域:20Hz~20kHz
- コード長:1.2m
- プラグ形状:3.5mmミニプラグ/4.4mmバランス
- 重量:31 g (ケーブル込み)
写真で見る FiiO FF3
外箱

箱を開けたところ

内容物

付属のイヤホンケース

付属イヤホンケースに入っていたもの(4.4mmプラグ、各種スポンジパッド)

イヤホン本体

ハウジング拡大

3.5mmプラグ

付属のイヤホンケースにイヤホンを収納してみたところ

ファーストインプレッション
第一印象はイヤホン外装がとにかく綺麗という点が挙げられます。
ハウジングはステンレススチール製で、表面にPVD電気メッキ処理とのことです。
重厚感もあり良い音が出そうな雰囲気です。
早速、耳に付けてみましたが、スポンジパッド無しで私の耳(小さめ)にはぴったりフィットしました。
14.2mmダイヤフラムということもあり、インナーイヤーとしては一般的な15.4mmのダイヤフラムを採用したイヤホンよりもハウジングが小ぶりなのが幸いしています。
MX500系イヤホンがちょっときつい&Apple EarPodsがフィットとするいう方で、NICEHCK EB2S(これもハウジングが小さめ)以上の音質を求める方はFiiO FF3をファーストチョイスにするのが良いと思います。
あと、ケーブル込みの重量が31gで、これまで私が愛用していたNICEHCK EB2Sの17gと比べてかなり重くなっていたのを心配していたのですが、イヤホン自体のフィット感が良いため重さは気になりませんでした。
では、早速の音出しです。
ちなみに、私のイヤホン環境は、
- 自作PC(foobar2000)→CM6631A DDC→自作DAC(PCM1795 DUAL)→FiiO K5 PRO
- Galaxy A51 5G(アプリPowerAmp)→FiiO BTR3K
共に、アンバランス3.5mm出力です。バランス4.4mm出力環境はありません。
「T-SQUARE 夏の惑星」をスポンジパッド無しで試聴してとりあえずの感想は、
- 低音の量が多く支配的。
- 中高域の解像度が低くかたまり感が強い。
- 全体の鳴り方自体は自然
といった感じでした。ちょっとがっかり感と失敗した感が強かったです。
それで、TwitterとYouTubeを検索したところ、FiiO FF3はアンバランス環境ではエージングに時間がかかるという情報を得ましたので、手持ちのウォークマン NW-A35を使って長時間のエージングをしてみました。
エージング70時間を超えたくらいから中高域の解像度がかなり良くなりました。
あと低域の解像度も良くなりました。
100時間をもってエージングを終了しました。
(そういえば、NICEHCK EB2Sにはエージング100時間推奨という説明書が入っていました。)
音質評価
全体としては、やはり低域の量が多く支配的。中低域の厚みはかなりのものがあります。エージングの結果、中高域の解像度、鳴り方はかなり理想に近づきました。
EB2Sだと無機質な感じがしていたのですが、FF3だと艶っぽさを感じます。
全体的に自然な鳴り方ですので、誇張された感じや、刺激的な感じのイヤホンが苦手な方には特におすすめかと思います。
私の場合、低音が多いと酔ってしまうので、30~150Hz位までイコライザで-2dbに下げて現在使用中です。
邪道かもしれませんが、これで理想に近いバランスで聴けるので、ここ一年半ほど続けてきたインナーイヤー型イヤホン探求はひとまず休憩にしようと思っています。
まとめ
今年、インナーイヤー型イヤホンとしてはNICEHCK EB2Sのヒットがあったのですが、FiiO FF3の完成度、所有満足度はEB2Sを超えるものになっています。
音質が自然で音の厚みもあるため、私自身FF3とEB2Sの2台体制でしばらくいこうと思っているところです。
価格の高さがネックとなりそうですが、耳穴の小さい方には選択肢自体が限られるため、機会があれば試聴(耳へのフィット感を確認)してからの購入をお薦めいたします。
以上、参考にしていただけると幸いです。


