AMD Ryzen 7000シリーズ(Zen4 Socket AM5)環境へ移行する理由
私のメインPCは2019年からAMD Socket AM4環境(マザーボードはASUS X470-PRO)で、Ryzen 3 2200G、Ryzen 5 3600、Ryzen 5 5600XとCPUを交換して今まで使ってきました。
今年になってから、Western Digital WD_Black SN770 2TB、Samsung 980 PRO 2TBと立て続けにM.2 PCIe Gen 4.0x4接続のNVMe SSDを買ったのですが、私の環境ではPCIe Gen 3.0x4接続しか出来ずフルに性能を発揮できない状況が続いておりました。
PCIe Gen 4.0x4接続のNVMe SSDの複数枚挿しとなると、やはりマザーボードから一新、2026年まで続くことが確定しているSocket AM5環境への移行がベストだと判断し、この度AMD Ryzen 7000シリーズ(Zen4 Socket AM5)へ移行することにしました。
CPUの選定
Ryzen 5 5600X (6コア、12スレッド)からのアップグレードということで、8コア16スレッドCPUのRyzen 7 7700や7700Xも考えたのですが、円安の影響もあって結構なお値段がします。
来年には、性能が大幅にアップしたRyzen 8000 (Zen5) CPUが発売されることがわかっていますので、ここはせいぜい1年間の中継ぎということで、CPUはZen4 CPUで最も安価なRyzen 5 7600 (6コア12スレッド TDP65W)を選択しました。
Ryzen 7000シリーズCPUといえば発売当初から高TDPで爆熱ぶりが話題となっているため、CPUの冷却、PCの静音を第一に考える私はTDP65W版ということを重要視しています。
マザーボードの選定
マザーボードはとりあえず無難にASUSから選びました。
フォームファクタはATXからとなると、TUF GAMING B650-PLUS WIFI、ProArt B650-CREATORが候補に挙がってきました。
どちらも、M.2 NVMe SSDスロットが3つあり、通常使用では特に不満は無さそうです。
ProArt B650-CREATORは、PCI-E x16 1本目と2本目でx8 x8分割できるということで、x8のスロットに変換ボード経由でM.2 NVMe SSDをさらに2枚追加出来るという大きなメリットがあるので、割高ではありますがProArt B650-CREATORを購入しました。
メモリの選定
メモリの容量は、32GB(16GB×2)と64GB(32GB×2)で迷いましたが、DDR5メモリの4枚差しは結構なリスクがあること、現在メモリ価格がかなり安いこと、DDR5メモリは2026年までは安泰、といった点を考慮した結果64GB(32GB×2)に決めました。
DDR4メモリ時代はチップそのものはMicron製が評判が良かったのですが、現時点DDR5ではSK hynixのチップが低電圧、高クロックで回るということで評判が良いようです。
というわけで、メモリは64GB(32GB×2)、SK hynixチップ指定としSanMax (サンマックス) SMD5-U64G88H-56B-D「SKhynix Edition」をパソコンSHOPアーク(ark)で購入しました。
今回購入した物

CPU:AMD Ryzen 5 7600
https://www.amd.com/ja/products/apu/amd-ryzen-5-7600
マザーボード:ASUS ProArt B650-CREATOR
https://www.asus.com/jp/motherboards-components/motherboards/proart/proart-b650-creator/
メモリ:SanMax (サンマックス) SMD5-U64G88H-56B-D「SKhynix Edition」
SanMax (サンマックス) SMD5-U64G88H-56B-D「SKhynix Edition」
その他パーツは流用です。
組み立てなど

CPU取り付け

CPU、メモリ、SSDの取り付け完了

CPUクーラーの取り付け
特に問題なく組み立てが完了しました。
CPUクーラーにDeepcool AK620 WHを使用したのですが、取り付けは楽でした。
あと、ASUS Q-Connectorは便利です。ここ10年以上、ASUS Q-Connector付きのマザーばかり使っています。
それと今回買ったマザーボード ASUS ProArt B650-CREATORには、M.2 NVMe SSDの取り付けをツールレスで固定できる「M.2 Q-LATCH」が付いており、これがかなり便利でした。
ASUS、M.2 SSDをツールレスで固定できる新機構「M.2 Q-LATCH」
PC構成
OS:Windows 10 Pro 64bit 22H2
CPU:AMD Ryzen 5 7600
CPUクーラー:Deepcool AK620 WH
マザーボード:ASUS ProArt B650-CREATOR
メモリ:SanMax SMD5-U64G88H-56B-D「SKhynix Edition」DDR5-5600 32GBx2
ビデオカード:ASRock Radeon RX6600 Challenger D 8GB
M.2 SSD:Samsung 980 PRO with Heatsink 1TB
M.2 SSD:Western Digital WD_Black SN770 2TB
M.2 SSD:Samsung SSD 980 PRO 2TB (変換ボード経由でPCIeスロットに接続)
M.2 SSD:Samsung SSD 970 EVO Plus 2TB
SATA SSD: 4台
電源ユニット:Corsair RM550x CP-9020090-JP
PCケース:Lancool PC-K9X
吸気ファン:Noctua NF-S12B redux-700×2
排気ファン:Noctua NF-S12A ULN
各種ベンチマーク
Cinebench R15 (CPU:2318 cb, Single Core:295 cb)
CPUが5600Xの時は、CPU:1797 cb, Single Core:252 cbでしたので、7600ではCPU 1.28倍、Single 1.17倍となりました。性能向上は微妙な感じです。

Geekbench 6 (Single-Core Score 2811, Multi-Core Score 12961)
CPUが5600Xの時は、Single-Core Score 2203, Multi-Core Score 9399でしたので、7600ではSingle-Core 1.27倍、Multi-Core 1.37倍となりました。
納得の結果という感じです。体感速度とも合っているように思います。

CrystalMark 2004R7

消費電力測定
システム消費電力の測定はサンワサプライ ワットモニター TAP-TST8Nを使用しました。
CPU、マザー、メモリ 交換前
・アイドル時:50.0W
・prime95実行時:136W
CPU、マザー、メモリ 交換後
UEFI BIOSデフォルト メモリ AUTO(DDR5-5200)
・アイドル時:66.5W
・prime95実行時:164W
CPU、マザー、メモリ交換後は消費電力がかなり増えました。
メモリクロックを変更すると消費電力がかなり変化するとのことですので、
UEFI BIOS設定変更して測定してみました。
DDR5-4800
・アイドル時:60.7W
DDR5-5200
・アイドル時:66.5W
DDR5-5600
・アイドル時:67.8W
DDR5-4800設定のまま、Windows上でPCI Expressの「リンク状態の電源管理」の設定を「最大限の省電力」に変更。ちなみに電源プランは「バランス」です。
・アイドル時:44.3W
とりあえず省電力にこだわる場合は、メモリをDDR5-4800設定にして「リンク状態の電源管理」の設定を「最大限の省電力」にしておけば、私のような構成でも簡単にアイドル50W以下に出来ることが判りました。
Ryzen 7000シリーズ内蔵GPU(iGPU)の性能
Ryzen 7000シリーズから内蔵GPU(iGPU)が搭載されるようになりました。
GPUコア2基、ストリーミングプロセッサ128基とのことですが、実際のところどうなのかを確認してみました。ちなみに使用しているモニタは4K解像度です。
GPU-Z

Cinebench R15 OpenGL:96.09 fps

サブマシンで使用しているRadeon RX560 4GBで、190.39 fpsでしたので、約半分の性能ということになります。
CrystalMark 2004R7

画面解像度はフルHDとして認識されてる模様です。GDI、D2D、OGLの数値はRX560、RX6600とほぼ変わりませんでした。
4K解像度での実際の使用感 (Windows 10環境)
Radeon RX560 4GBの半分ぐらいの性能だと4K解像度ではきついかな、と思っていたのですが、思いのほか動作は快適です。
しばらくWebブラウザを中心に使ってみたのですが、メインメモリから4GBを割り当てている(最大8GB可能)こともあり、GPU性能を要求しない使い方では結構使えることが解りました。
4K解像度でこれくらいあれば、フルHD環境ならゲーム用途以外はiGPUでも問題無い場合が多々ありそうです。
また、WQHDや4K環境でもビデオカードが壊れた場合の一時用として充分役立つように思います。
まとめ
今回AMD Ryzen 5 7600でPCを組んでみましたが、非常に安定しています。
CPUクロックは数パーセントの負荷時でも4.2~4.4GHzで推移しており、ちょっとした負荷でも5GHz動作となるため、5600Xを使用していた頃よりも全体的にPCの動作が軽やかです。
「ゲーミングCPU」と銘打っているのも解る気がします。
また今回のCPU、マザー入れ替えでM.2 SSDのPCIe Gen 4.0接続が可能になったため大容量ファイルを扱う作業やシステムのイメージバックアップなどがとても快適になりました。
今回の約10万円の投資効果は?と言われると微妙なところですが、将来性と今のメモリ価格を考えるとタイミングとしては悪くは無いと思います。
既にSocket AM4環境の方でCPU性能を重視するのでしたら、AMD Ryzen 9 5900X
(12コア24スレッド)へCPU載せ替えをするというのもアリです。
X570マザーボードをお使いの方はPCIe 4.0環境が整っていますので、Zen4に関しては最上位CPUを狙っている方以外はスルーが良いと思います。
DDR4メモリも底値のようですので今はとりあえずメモリ購入につながる買い物も良いと思います。
私の場合、CPU、マザーを入れ替えた現状に満足しつつ、来年の新型CPU Ryzen 8000(Zen5)を楽しみに待っているところです。
以上、参考にしていただけると幸いです。

