AMD Ryzen環境へ移行する理由
私のPCでは、ここ数年、Intel CPU Core i7 6700を使っていたのですが、ここ1年ほどPCの「もっさり感」がしていました。
ググってみると、以下のような記事を発見。
■CPU脆弱性問題への修正パッチ適用でIntel CPUでは15~16%の性能低下が発生との調査結果
https://hardware.srad.jp/story/19/05/24/0720244/
■CPUの脆弱性問題への修正パッチが実質的なCPUパフォーマンスに与える影響とは?
https://gigazine.net/news/20190521-cpu-performance-after-spectre-meltdown/
修正パッチをオンにした場合、パフォーマンス低下幅はIntel製CPUの方が大きく、SMTをオンにした状態でもおよそ15~16%、(中略) 一方でAMD製CPUのパフォーマンス低下はIntel製CPUほど大きくはなく、Ryzen 7 2700X・Threadripper 2990WXともに3%未満です。
■「Core i7-9700K」の新ステッピング品が入荷、R0 Steppingで価格は45,980円
https://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/news/news/1184452.html
コア/スレッド数、クロック、キャッシュ、TDPなどの基本スペックに変更は無いが、最新ステッピングの「Stepping 13」では、Spectre V2、Meltdown V4、MSBDS、MLPDS、MDSUMへのハードウェアレベルでの脆弱性対策が追加されている。
Intelの最新CPU 新ステッピング品への移行も考えたのですが、通販だと新ステッピング品かどうかが判らないんですよね。
また、毎月のようにIntel CPU、Intelプラットホームの脆弱性が報告されていますので、ここはAMDでしょ、とAMD環境への移行を考えました。
AMDといえば近年ではRyzen CPUがマルチスレッド性能の高さで好評のようですが、今年7月7日発売予定のRyzen 3000シリーズ(Zen2)ではIPCが15%向上し、これまで苦手としていたシングルスレッド性能でもIntelと互角に戦えそうな雰囲気となっています。
ちなみに、対抗したIntelはCPUを値下げする模様です。事実上の敗北宣言とも受け取れます。
■Intel to Cut Prices of its Desktop Processors by 15% in Response to Ryzen 3000
マザーボードとCPU選び
7月7日には、Ryzen 3000シリーズ(Zen2) CPUと共に、対応マザーボード(X570チップセット搭載品)が発売される模様です。
X570マザーは、世界初のPCI Express(PCIe) 4.0対応が大きな特徴ですが、結構なお値段が(3万円以上)しそうなのと、チップセットにもれなくファンが付いてくるとのことで、旧世代のマザーを選択することにしました。
AMD Ryzen Socket AM4は、BIOSさえ対応すれば旧チップセットのマザーでも最新CPUを使えるのがAMDプラットホームの利点でもあります。
今回は、
- VRMが6+4フェーズ
- M.2 SSDと排他でなくSATAが6本使用可能(X470チップセット)
- Ryzen 3000シリーズがDDR4-3200標準対応なので、DDR4-3200以上のメモリを使用可能
- なるべく無難
なマザーということで、ASUS PRIME X470-PROを選択しました。
CPUについては、Ryzen 3000シリーズ(Zen2)移行まで普段使いで支障の無いCPU性能を求めた結果、Ryzen 3 2200G BOXを選びました。3.5GHz 4コア/4スレッドのCPUです。
シングル性能でi7 6700の90%、マルチスレッドで65%程の性能である事が判明しています。
今回購入した物
https://www.amd.com/ja/products/apu/amd-ryzen-3-2200g
https://www.asus.com/jp/Motherboards/PRIME-X470-PRO/
CPUクーラー:サイズ 無限五 リビジョンB SCMG-5100
https://www.scythe.co.jp/product/cpu-cooler/scmg-5100/
その他パーツは流用です。
組み立てなど
特に問題なく組み立てが完了しました。今回、CPUクーラーに無限五を使用したのですが、取り付けは非常に楽でした。
私の場合Intel環境ではPROLIMA TECH製品を愛用していたのですが、それと同じくらいの楽さでした。取り付け易さに関しては5点満点です。
あと、ASUS Q-Connectorはやっぱり便利です。この10年間程、ASUS Q-Connector付きのマザーばかり使っています。
PC構成
OS:Windows 10 Pro 64bit 1903
CPU:AMD Ryzen 3 2200G
CPUクーラー:サイズ 無限五 リビジョンB
マザーボード:ASUS PRIME X470-PRO
メモリ:SanMax SMD4-U16G48M-24R-D DDR4-2400 8GBx2
ビデオカード:SAPPHIRE PULSE RADEON RX 560 4G GDDR5
SSD:SAMSUNG MZVPV256HEGL(SM961 256GB)
SSD:SAMSUNG SSD 860 EVO 1TB MZ-76E1T0B/EC
SSD:SAMSUNG SSD 750 EVO 500GB MZ-750500B/IT
SSD:SanDisk SSD Extreme PRO 480GB(SDSSDXPS-480G-J25)
SSD:SanDisk SSD Extreme PRO 480GB(SDSSDXPS-480G-J25)
電源ユニット:Corsair RM550x CP-9020090-JP
PCケース:Lancool PC-K9X
吸気ファン:Noctua NF-S12B redux-700
排気ファン:Noctua NF-S12A ULN
各種ベンチマーク
Cinebench R15 (CPU:532 cb, Single Core:140 cb)
CrystalMark 2004R7
Geekbench 4 (Single-Core Score 3986, Multi-Core Score 10630)
使いこなしテクニック
コア電圧下げのみ行いました。offset-0.1Vです。
まとめ
AMD Ryzen 3000シリーズ(Zen2)へ備えて、RyzenシリーズエントリーCPUのRyzen 3 2200Gで組んでみましたが、これはこれで結構使えますし、非常に安定しています。
仮想PCなど重量級の使い方をしなければ、2200Gや2400G、後継の3200G、3400Gあたりも狙い目のように思います。
私の場合は性能とTDP65Wを重視して、Ryzen 5 3600(6C/12T)かRyzen 7 3700X(8C/16T)へCPU載せ替えを考えているところです。
対応BIOSにも既にアップデートを行い準備完了しました。7月7日以降が非常に楽しみです。
以上、参考にしていただけると幸いです。
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- 出版社/メーカー: AMD
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